書籍情報
・著者:弥生小夜子
・出版社:東京創元社
・受賞歴:第30回鮎川哲也賞(佳作)
・あらすじ:
これは罪と罰、
そして一生終わらない初恋の物語だ。
従弟でかつての教え子だった青年は、
本当に養父を殺したのか?
第三十回鮎川哲也賞優秀賞受賞作
弁護士の立原恭吾が何者かに殺害された。犯人は未だ不明の中、妻の高子は密かに養子の志史を疑い、甥の若林悠紀に彼の身辺調査を依頼する。元探偵事務所員だったとはいえ、悠紀にとっては志史は従弟というだけでなく、家庭教師として教えた子供の一人でもあった。渋々調査する悠紀だったが、志史には伯父の死亡時刻に鉄壁のアリバイがあることがわかる。誰にも心を許そうとしなかった志史の過去を調べるうちに、悠紀は愛憎渦巻く異様な人間関係の深淵を覗き見ることになる。第三十回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
解説=宇田川拓也