書籍情報
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あらすじ
時は紀元前ーー。
いまだ一度も統一されたことのない中国大陸は、500年の大戦争時代。苛烈な戦乱の世に生きる少年・信は、自らの腕で天下に名を成すことを目指す!!
2013年、第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞!
オススメポイント
2012年に初めてアニメ化し、2025年4月時点で、第5シリーズまで放送中です。また、2019年には初めて実写映画化し、2024年のシリーズ第4作『大将軍の帰還』をもって、映画シリーズは完結しました。
『大将軍の帰還』は、私も2回観にいきました。そして、2回とも同じところで泣きました。ずるいです、あれは。「大将軍の帰還」という文字が出てくるタイミングが完璧すぎて、もう言葉になりませんでした。
各種配信サイトでアニメも映画も視聴可能なため、漫画と合わせてぜひご覧ください!
オススメポイント1:信と嬴政の絆
最初は平民ですらない下僕の信と、王である嬴政。あまりにも身分が異なり、公式な場では言葉を交わすことも難しい2人ですが、彼らには確かな絆があります。
それは、1〜5巻の「王弟反乱編」で、命の危機をともに乗り越えた戦友だからです。
その後は、信は戦場へ、嬴政は王宮へ。 戦う場所は違えど、互いの夢「天下の大将軍」と「中華統一」のために、二人は共闘していきます。
古代中国という厳格な身分社会の中で、 「王と元下僕が陰で信じ合う戦友である」という関係性がたまらなく熱いです!
オススメポイント2:史実に則っている点
嬴政は、第1巻の紀元前245年から24年後の紀元前221年に、中華統一を果たし史上初の皇帝「始皇帝」となります。これは史実であり、物語の結末はもう決まってると言えるんよね。
本作は、その24年という、長くもあり短くもある年月の中で、当時の人々がどう生き、どう戦い、どう歴史を作っていったのかが描かれる壮大な作品です。
本作の主要登場人物は『史記』に登場する実在の人物がモデルとなっています。あまりにも古い時代のため、史料が残っていない部分に関しては、原先生の想像力で補っていますが、基本的には史実に忠実です。だからこそリアリティがあり、歴史を追体験できる魅力があります!
オススメポイント3:熱い展開とキャラクターたち
本作はとにかく熱量の高い作品です!
主人公の信自身が、「とにかく前進あるのみ!」「壁があるなら突き破ってでも進め!」というような熱い男。そんな信の人柄に惚れて、個性豊かな仲間たちが集まってきます。
戦国時代ですから、当然、仲間との別れもたくさんあります。それは、信に近しい人も例外ではありません。ただ原先生は、物語上どうしても別れなければならないキャラクターが現れた時、一人一人丁寧に描いています。
原先生自身、キャラクターへの感情移入が大きいそうで、時には涙ながらに描いているそうです。その作者の思いが読者まで伝わり、大きな感動を生んでいるのかもしれません。
山民族の末裔である河了貂や、伝説の刺客一族の羌瘣、信の目標となる王騎大将軍、山の民の王・楊端和など、魅力的なキャラクターがたくさん登場する『キングダム』。
秦国だけでなく、敵国の武将たちも含め、多様な背景を持ったキャラクターたちが織りなす人間ドラマが心を打ちます。
熱いエンターテイメントでありながら、古代中国史を学べる名作です!