『ナチスのキッチン』 藤原辰史 の書籍情報

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書籍情報

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ナチスのキッチン

ナチスのキッチン

著者:藤原辰史

出版社:共和国

受賞歴:第1回河合隼雄物語賞・学芸賞

あらすじ

国民社会主義(ナチス)による支配体制下で、人間と食をめぐる関係には何が生じたのか? この強烈なモティーフのもと、竃(かまど)からシステムキッチンへ、近代化の過程で変容する、家事労働、レシピ、エネルギーなどから、「台所」という空間のファシズムをつぶさに検証し、従来のナチス研究に新たな一歩を刻んだ画期的な成果。第1回(2013年度)河合隼雄学芸賞を受賞した、著者の代表作。
序章 台所の環境思想史

1、歴史の基層としての台所
2、テイラー・システムとナチズム
3、台所の変革者たち
4、 台所をどうとらえるか──定義とアングル


第1章 台所空間の「工場」化──建築課題としての台所

1、ドイツ台所小史──「煙と煤」から「ガスと電気」へ
2、ドイツ台所外史──「キッチンの集団化」という傍流
3、第一次世界大戦の衝撃──集団給食の登場
4、フランクフルト・キッチン──「赤いウィーン」から来た女性建築家
5、考えるキッチン──エルナ・マイヤーの挑戦
6、ナチス・キッチン?
7、労働者、約一名の「工場」


第2章 調理道具のテクノロジー化──市場としての台所

1、電化される家族愛──快適、清潔、衛生的
2、台所道具の進歩の背景
3、ニュアル化する台所仕事──人間から道具へ
4、市場化する家事──消費者センター「ハイバウディ」の歴史
5、報酬なきテイラー主義の果てに


第3章 家政学の挑戦

1、家政学とは何か
2、家政学の根本問題──『家政年報』創刊号
3、家政学の可能性と限界──『家政年報』1928-1932
4、家政学のナチ化──『家政年報』1933-1935
5、家政学の戦時体制化──『家政年報』1939-1944
6、家政学が台所に与えた影響


第4章 レシピの思想史

1、ドイツ・レシピ小史
2、読み継がれる料理本──食の嗜好の変化のなかで
3、企業のレシピ──ナチズムへの道
4、栄養素に還元される料理


第5章 台所のナチ化──テイラー主義の果てに

1、台所からみたナチズム
2、「第二の性」の戦場
3、「主婦のヒエラルキー」の形成──母親学校、更生施設、そして占領地へ
4、無駄なくせ闘争
5、残飯で豚を育てる──食糧生産援助事業
6、食の公共化の帰結


終章 来たるべき台所のために

1、労働空間、生態空間、信仰の場
2、台所の改革者たちとナチズム
3、ナチスのキッチンを超えて


 註
 参考文献

「食べること」の救出に向けて──あとがきにかえて
 針のむしろの記──新版のあとがきにかえて

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 付録1 ベストセラーの料理本
 付録2 ダヴィディス著『日常的かつ洗練された料理のための実用的料理本』の版別レシピ構成
 付録3 ハーン著『市民の台所のための実用的料理本』の版別レシピ構成

 人名索引 477
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