書籍情報
あらすじ
最強魔導士ラックたちのパーティーは魔神王を倒すため、激しい戦いを繰り広げていた。
激しい追撃の中、ラックは仲間に叫んだ。「ここは俺に任せて先に行け!」全滅の危機を避けるため、ラックは1人敵と戦い続ける決意をする。そうして、ひたすら戦い続け、ついには魔神王をも倒したラック。
しかし、街に帰る彼を待っていたのは「10年」という歳月が過ぎた世界だったーー…
オススメポイント
原作は「小説家になろう」発ですが、異世界転生・召喚、タイムリープものではありません。
オススメポイント1:主人公ラックの人間性
ラックは、私が昔から読んでいた少年漫画の主人公らしくて、それがとても好きな理由です。
彼は仲間を守るために自己犠牲を選んだ熱い男です。10年間も戦い続けるという精神力、そして帰還後も目立つことを避け、静かに生きようとする謙虚さを併せ持っています。
また、《生命転移(ドレイン・タッチ)》という技の使いすぎで若返ってしまったため、本当は40歳のおじさんなのに少年の見た目という、ギャップも面白いポイントです。
最強の力を持ちながらも、Fランク冒険者として地道に活動する様子は、読んでいて爽快感があります。
オススメポイント2:「10年後」という設定がもたらすドラマ
ラックにとっては数日程度の感覚でも、世界は10年も進んでいます。その「ズレ」から生まれる出来事の数々が興味深いんですよね。
自分が知らない間に「伝説の英雄」として崇められている驚き、かつての仲間たちが立派に成長している姿を見る喜び、そして社会的地位や人間関係の変化など、読者も主人公と一緒に様々な発見や感情を味わうことができます。
また、10年の間に世界情勢も変わっていて、新たな脅威が生まれているという展開も、物語にリアリティを与えています。
オススメポイント3:充実したキャラクター達と世界観
本作には、獣人族・竜族・吸血鬼など多彩な種族が登場します。それぞれの種族ごとの文化や特性が丁寧に描かれていて、ファンタジー世界の奥行きを感じられるんよね。
また、ラックを取り巻く個性豊かなキャラクター達も魅力的です。かつての仲間である勇者エリックと戦士ゴラン、新たに出会う獣人少女シアや竜王女ケーテなど、彼らとラックが織りなす人間ドラマも本作の大きな見どころです。
さらに、「昏き者どもの神」という新たな脅威の存在が明らかになっていくことで、物語の壮大さも増していきます。ラックは10年かけて平和を守ったのに、 また戦いに巻き込まれることになります。彼と仲間たちが世界の危機にどう立ち向かっていくのか、その姿に引き込まれます!
無双モノとしての爽快感と、キャラクター同士の絆や成長を丁寧に描いた人間ドラマが見事に融合した作品です。
皆さんもぜひ、最強魔導士ラックの冒険の軌跡を追ってみてください!