書籍情報
あらすじ
下校途中に無差別爆弾事件に巻き込まれ、異世界へ飛ばされた女子高生・典子。見知らぬ森の中で怯える典子を救ったのは、渡りの戦士・イザーク。
この2人の出会いから、世界は大きく動き始めるーー。
オススメポイント
1991年から2002年にかけて連載され、2004年には第35回星雲賞コミック部門を受賞した本作。
異世界召喚ではありますが、主人公であるノリコに特別な力は何もありません。召喚された直後は、友達や家族の名を呼び泣く。言葉が通じないため、周りの人たちの会話を聞いて単語1つ1つを習得していく。そんな普通の女の子が、精一杯異世界に慣れようとする姿に心を打たれます。
無口で、戸惑いながらも親鳥のように守ってくれるイザークとの関係がまたいい!
イザークには、普段人間離れした力を発揮できる反動で、まったく動けなくなる時期があるのですが、その時のノリコの頑張りも見所の一つです。小さい体でイザークを守ろうとするあのシーンが大好き。
ノリコ目線だけではなくイザーク目線で語られる回もあり、徐々に変わっていく2人の関係性に注目です。
ひかわきょうこ先生の手によって作り込まれた世界観。これぞ異世界ファンタジーと言えるのではないでしょうか。絵柄は、確かに古めですが、それだけで読まないという選択をすることはもったないです!
最後まで素晴らしい作品ですので、ぜひお手にとってみてください。