書籍情報
あらすじ
前世の戦争により滅んだある国の王女・べロニカの記憶を持つ少年、皆見晴澄。彼はその言動と行動が原因で学校生活に馴染めずにいたがーー…。
その運命を僕たちは忘れない。久米田夏緒が描く前世を巡る現代ファンタジー、ついに発売!!
オススメポイント
アニメ化はされていないものの、累計発行部数が250万部を突破している人気作です!
オススメポイント1:犯人探しのようなミステリー要素
皆見のノートをきっかけに、次々と前世の記憶を取り戻すクラスメイトたちなんやけど、クラスメイト全員が前世関係者っていうわけではないですね。
ここがまたややこしいところなんですが、4種類の人が1つのクラスに混在していて、
登場人物の関係性が複雑に絡み合っていて、まるで犯人探しをするミステリーのような展開に、引き込まれること間違いなしです!
オススメポイント2:前世と現世の価値観の衝突
前世の最後の時、王女・ベロニカ(皆見)の城には、ベロニカの国・ゼストリアの人間と、隣国・モースヴィーグの人間、そして、第三勢力である教会の神官たちがいました。しかし、ゼストリアとモースヴィーグの間で争乱が起き、多くの人が命を落としてしまいます。
生まれた時から記憶があった主人公・皆見に対し、突然前世の記憶を取り戻したクラスメイトたち。前世の戦時中の感覚が蘇って、クラスメイトを攻撃したりするんやけど、ふとした瞬間に、「あれ? 敵国の人間に見えたけど、お前、俺のクラスメイトじゃん!」という感じで、現世の高校生としての感覚が戻ってきたりします。
前世の王族・騎士・神官・使用人としての価値観と、現世の高校生としての価値観の間で揺れ動く、登場人物たちの心理描写が見事に表現されています。
その価値観は恋愛にも影響していて、前世では想い人同士だったのに、現世では違う人を好きになったりなど、少女漫画要素も楽しみたい!という方にもオススメできる作品です。
オススメポイント3:前世の最後に起きた争乱の真相
皆見の国ゼストリアと、隣国モースヴィーグなんやけど、実はこの2国は同盟を組んでいたんよね。
皆見の前世・王女ベロニカは、モースヴィーグの王子と結婚することになっていて、その王子もベロニカの城に滞在していました。
自国の王子がいるにもかかわらず、攻撃をしてきたモースヴィーグ。彼らの目的は一体何だったのか。なぜ、ベロニカたちは命を落とさなければならなかったのか。
現世の高校生としての生活を守るために、前世の最後の時の真相に迫っていく皆見。前世と現世の記憶に翻弄されながらも、真実を追い求める姿に心打たれる、ミステリー要素満載の現代ファンタジー作品です!